「デジタル戦略室」インタビュー(後編)

「デジタル戦略室」インタビュー(後編)
『全国の一歩先を目指す愛媛県。政策が生まれたそのワケとは。』

  • LINEでシェアする

県全体でデジタル化を推進する愛媛県では、行政などの分野においてデジタル技術の導入を目指す、「愛媛県デジタル総合戦略(仮称)策定プロジェクト」に取り組んでいます。

愛媛県では、県民生活の向上を目指して、「楽天シニア」と協働で「高齢者デジタルシフト支援」を行うなどコロナ禍での「新たな生活様式」に向けた施策を進めています。

そんな、革新的な施策の推進を担う愛媛県 企画振興部 政策企画局 総合政策課 デジタル戦略室企画グループ担当 森俊人(担当係長)さん、渡部友里(主事)さんのお二人に本プロジェクトの詳しいお話を伺いました。

後編の今回は、愛媛県の強みや、今後「楽天シニア」に期待すること、そしてお二人の抱負をご紹介します。

現在、愛媛県では「高齢者デジタルシフト支援事業」といった高齢者へのサポートをしていますが、愛媛県は他県とはどのような違いのある施策を行っているのでしょうか?

前編でも触れたお話になりますが、今年度、コロナ禍の前から「デジタル戦略室」を立ち上げ、現在、デジタル総合戦略(仮称)の策定作業を進めており、その最終案を公表しております。(詳しい情報はこちら

この戦略では「デジタルでつなぎ切り拓く、活力と安心感あふれる愛顔のえひめ」を基本理念として、「県民本位」、「市町との協働」、「官民共創」の3つの基本方針のもと、地域課題の解決や県民生活の質の向上、産業の活性化を目指しています。

また、平成23年(2011年)から、県と市町が一体となった取組みを意識しながら展開しています。この関係性は、県政のDX、デジタル変革の上で、一番の強みになると考えます。

例えば、今回の取組み、デジタルデバイド(情報格差)の解消では、地域住民の方に身近な市町の方と一緒に取り組んでいく必要があるため、関係各所の協力を頂きながら行なっています。

そして、これに並行して「官民共創」を進めていくため、産学官、県内外のあらゆる企業の方々、団体、個人等が共創的に対話し、デジタル技術を必要に応じて取り入れ、地域課題の解決を図っていくための基盤づくりにも取り組んでいます。

我々の考えるDXは、単なる業務の効率化ではなく、県民本位でデジタル変革を目指すものです。また、デジタル技術はあくまで手段であり、そこを強く意識していくことが大事です。デジタルでさらに深化、相乗させて、官民共創で、地域をよくするという想いで進めています。

デジタル変革の推進につきましては、「楽天」さんをはじめ、民間のITスキルやノウハウ、人材の活用が必要になります。

今は、「スマホ教室」を県の事業としてやっていますが、今後はこれを一つのモデルとして、地域の方々と一緒に、また県外の有力な企業さんと共創しながら、デジタルデバイドの解消やDXにつなげていきたいです。

全国的に見ても先進的な考えを県として持っていますが、県知事もデジタル化に積極的ですか?

平成30年(2018年)に全国に先駆けてデジタルマーケティングの専担部署を作ったことからもわかるように、知事は、デジタルの有用性や必要性をすごく感じていると受け止めています。当時、自らIT企業を訪問し、デジタル分野の進化のスピードというものに大きな驚きを覚えたそうで、「時代の趨勢(すうせい)や世界の流れを見て、とにかく、直ちに行政としてもこの分野に取り組まなければ、遅れていく。」「一刻も早くやるべき」という強い危機感が示されました。

今年度からは「デジタル戦略室」を立ち上げ、コロナ禍の前から、県政全般のデジタル化の推進に向けて、未来像を描いていこうとしていますので、我々もしっかり取り組んでいかなければと思っています。

「デジタル戦略室」のみなさんが「スマホ教室」に限らず、今後「楽天シニア」との取り組みで期待したいことはなんでしょうか?

スマホ教室

渡部現在実施している事業を通して、県民のITスキルの向上を図り、県が発信する情報を受け取っていただくために、うまくスマホを活用してほしいという想いがありますが、今後は、こういった積極的な支援によって、情報格差の解消はもちろん、スマホを長く活用しながら、コロナ禍においての「新しい生活様式」の中でも生活を楽しんでいただいたらと思っています。

「楽天シニア」さんには「スマホ教室」の開催で、スマホに不安を覚える高齢者の方々の背中を押していただくことももちろん期待をしていますが、「楽天シニア」アプリ内のスタンプラリー機能やオンラインイベント機能を活用して、県内の「楽天シニア」加盟の事業者さんとのコラボなどで、高齢者が楽しみながらスマホを活用していただけるような機会を今後増やしていただくことを期待しております。

最後に「デジタル戦略室」みなさんの今後のお仕事への抱負をお聞かせください。

インタビュー風景

渡部今後、社会全体のデジタル化がどんどん進んでいく中で、本事業の対象となっている高齢者や障がい者の方などは、取り残されがちになる心配を持たれるかもしれませんが、県民誰ひとりデジタルデバイド(情報格差)を感じさせないよう、県民本位の取組みが重要だと考えています。

「Withコロナ」という状況であっても、先ほども申し上げたように、地域住民に最も身近な市町の方々との協働をベースに、誰ひとり取り残さない愛媛県として、地域経済の活性化にもつなげていきたいです。

私たちは、「行政」、「暮らし」、「産業」の分野でデジタルを活用して目指す将来像やビジョン、戦略をしっかり県として示すこととしています。

特に「行政」のDXでは「高齢者や障がい者の方などを含めて誰ひとり取り残さない」というキーワードは必須です。そして、県民の情報格差を生じさせない、「スマートな愛媛」の実現を目指していきたいです。

また、「暮らし」の分野では、今後、南海トラフ地震や大規模自然災害の発生が危惧されています。こうした中で県民の安全・安心を確保するために、「デジタル共生社会」の実現を目指しています。

最後に「産業」の分野においては、市町や県民の方と共に「オール愛媛」の体制のもと、これまで「楽天」さんと行なってきた県産品の販売促進をはじめ、営業活動やブランド化、また、サイクリングなど本県独自の施策展開でこれまで培ってきた本県の強みをさらに伸ばしていきたいです。

私たち「デジタル戦略室」はそれを支えていく組織になりますので、しっかりとそこをやっていけるように頑張りたいです。

デジタル戦略室が実施している「高齢者デジタルシフト支援事業」をはじめとする愛媛県のデジタル関連事業は、今後県全体を巻き込む大きな政策展開に向けた第一歩です。県民生活の質の向上や、県全体の活性化にも寄与していくことが期待されるデジタル総合戦略(仮称)。

今後も、愛媛県のDXに向けた展開や、「楽天シニア」との協働が楽しみになります。

このページをシェアする

  • LINEでシェアする